後継者のいない人必見!終活でする墓じまい

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終活で墓じまいをする人が増えています。先祖代々のお墓を所有している人は、お布施などが負担になったり、少子化により継承者がいない場合も墓じまいを考えるでしょう。墓を更地に戻す墓じまいとはどのような事なのでしょうか?

 

墓じまいとは

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墓じまいとは、お墓から遺骨を取り出して更地にする事です。墓石も解体しますから処分する費用がかかります。先祖代々のお墓ですと、多くの遺骨が入っているのでお墓の中に誰の遺骨があるのか全て火葬済みなのか、把握しておく必要があります。墓じまいするとお墓が無くなり、中に入っている遺骨は新しい場所に移す必要があります。

 墓じまいの費用

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墓じまいする時には、離壇料を請求されるケースがあります。お寺や霊園によって差がありますが、お寺にお布施をしていた3回分程度が相場と考えられています。お墓の解体をして更地にする作業は30万程度、移転後の墓地での納骨や法要で10~20万円かかります。

 

書類などの手続きで代行を頼むとさらに費用はかさみます。墓じまいは個人によって差がありますが、一般的には50~100万円程度の金額がかかると考えていた方が良いでしょう。

墓じまい位牌

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墓じまいをする時に永代供養の墓を選ぶ人もいるでしょう。その場合、先祖代々の位牌は新たに供養してくれるお寺に相談します。お寺によっては、位牌を一時的に預かってくれる所があり、一定期間預かってくれる契約を交わし、その後、お焚き上げをしてくれるケースもあります。

 

また、長期的に位牌を預かるお寺もあり、保管料を支払って10~20年長期保管してくれます。後継者がいない人は位牌も心配ですから、墓じまい後に供養してくれるお寺などに聞いてみると良いでしょう。

墓じまいの手続きと流れ

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墓じまいをすると、中に入っていた遺骨の行き先を決めなくてはなりません。納骨堂にするなら管理者が必要になり、お墓と同じ位の管理費が必要になります。継承者がいない場合は、永代供養のできる合祀や散骨を選ぶ人が増えています。

 

遺骨の行き先が決定したらお寺や霊園へ連絡をします。最近は墓じまいする人が増えているのでお坊さんも承知しています。もめることは少ないですが、長い付き合いがあるお寺ですとトラブルになるケースもあります。もしトラブルになったら、お互いに納得できるように話し合うしかありません。

 

お寺や霊園に墓じまいのことを伝えたら、遺骨を引き取ります。この時、改葬許可申請が必要になるケースがあります。これは、住んでいる自治体やお寺によって違いがあります。必要になったら、どこに遺骨を移すのかを明確に記入し提出します。

 

ただし、散骨をする場合、正直に記入してしまうと公式な判断ができないため許可しない自治体があります。その場合、受け入れ証明書を発行してくれる格安の合祀や、樹木葬を検討すると良いでしょう。一般的に散骨や自宅で供養する場合は、改葬許可申請は必要ありません。

 

墓じまいをする時は、更地にして戻す事になるので墓を撤去する石屋さんが必要になります。お寺によっては指定の業者がありますが、無ければ自分で決めます。自分で決める時は、2~3社から見積もりを取ると良いでしょう。

 

更地にするタイミングで遺骨を取り出します。取り出した遺骨はカビが生えていたり水が入っていたりします。新しい骨壺に移したり、散骨する場合は粉骨する必要があります。取り出した後の作業は、専門業者に任せた方が安心です。

 

先祖代々のお墓ですと、土葬された未火葬のケースがあります。土葬してから10~30年で土に還り遺骨だけになっていますから、残った骨を洗骨して納める事になります。遺骨の大部分が残っている時は、市役所で再火葬の申請をして火葬します。

 

土葬の遺骨はバクテリアなどの菌が付着している可能性が高いので、自宅へ持ち込まない方が安全でしょう。全ての遺骨を綺麗にしたら、新たなお墓へ移すことになります。

墓じまいのお布施

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墓じまいする時に支払うお布施は、お寺と長い付き合いがあるほどもめるケースがあります。一昔前までは、墓じまいすると数百万円請求されるケースもありました。しかし、最近では終活に伴って墓じまいする事が増えています。

 

お坊さんも、時代の流れによって高額な離壇料を請求する事が少なくなりました。多くのお寺では、お布施の3回分程度が離壇料となるでしょう。お寺にも経済的な事情がありますから、ある程度の金額で譲歩したほうがトラブルにならず墓じまいがしやすいでしょう。

墓じまいのトラブル

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墓じまいでトラブルになりやすいのが親戚関係です。祭祀継承者は誰なのか確認をして、お墓と遺骨の事は祭祀継承者が権限をもって話し合いをしていきます。基本的に祭祀継承者は1人です。

 

法事やお墓参りは祭祀継承者の判断で行う事ができ、墓じまいも祭祀継承者の判断に委ねられます。法的な決まりはありませんから、親戚関係で話し合い全員の意見をまとめておくと良いでしょう。話し合いの内容は書面で残し、直筆サインをしてもらうと後々トラブルになりにくいでしょう。

 

墓じまいについては、正月など親戚が集まる時に話すことが多いですが、すんなり決まるケースは少ないでしょう。

 お寺や霊園に墓じまいを伝える

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お墓はお寺や霊園にあることが多いので、墓じまいをする時は管理している所に連絡をします。あらかじめ専用の書類が用意されている所もありますから、電話などで確認しましょう。

 

墓じまいの時、お寺や霊園とトラブルになるように感じますが、実際に墓じまい人のほとんどが離壇を巡ってトラブルになる事はありません。悪質なお寺ですと、高額な離壇料を求めてくるケースもありますが、多くがすんなり受け入れてくれます。後継者がいない場合は、墓じまいした後にお墓があったお寺で永代供養をする方法もあります。