墓石の種類や値段を知ってお墓を買おう
お墓を購入する時に重要なのは墓石の種類です。まずは、墓石の種類を決めて石選びをすると良いでしょう。墓石の種類や値段、石材店の選び方を解説します。
墓石の種類
墓石にはさまざまな種類があり、どのような形にしてもかまいません。霊園によってはルールで決められている所もあるので、よく確認して種類を決めましょう。
和型墓石
和型墓石は江戸時代に一般的になった種類です。この形は墓地でも多く見られ、敷石の上に中台石、上台石、棹石を重ねてお墓をつくります。この3つで「天(家庭円満)、人(人望・出世)、地(財産維持)」を表しています。このタイプの墓が最も多く、全国各地に多く見られる形です。和型墓石に使われる石は花崗岩が多いでしょう。
洋型墓石
洋風の墓石は高さが低く和型墓石より幅が広いです、棹石、花立、中台でつくられており、安定感があり視野が開けます。霊園によっては洋風墓石で統一をして、明るい雰囲気に演出している所もあります。墓石に刻む文字は好きな言葉が選べるなど、自由度が高い形になります。最近では和型墓石と同じ位人気があり、都市部では新たに墓石を造る3~4割がこの形になります。
デザイン型墓石
デザイン型墓石は、お墓を建てる人が好きな形で造る事ができます。アメリカやヨーロッパでは多く見られるお墓ですが、日本ではまだ少ないでしょう。趣味で楽しんでいたゴルフボールのデザインや、お墓参りに来た人が休めるようにベンチ型をした墓石を設置する事もできます。墓石をアートと考えて、自由に表現する事ができ個性的なお墓を建てることができます。
墓石の値段
墓石を選ぶ時に国産か外国産で迷います。中国産の石は安価で購入できますが、外国産の石でも国産より高値の場合もあります。最近では国内で加工できる人が減っている為、国産の石を購入しても中国で加工されることがほとんどです。
石材店の利益率によって石の値段が変わってくるので、よく比較して決めると良いでしょう。墓石を決める時は、産地も大切ですが、必ず加工地を聞くようにします。
墓石の金額は「原石の価格+加工賃+石材店の利益」で計算されます。石材店の利益率が大半を占めますから、良心的な所で購入すると良いでしょう。ちなみに、大手の石材店は利益率70%、中堅60%、良心的な店50%と考えられています。
墓石の選び方
墓石を選ぶ時に重要なのは「耐久性に強い石」です。お墓は雨風にさらされますから硬度が高い石を選びます。そして、長期的に使用しますから「経年劣化に強い種類」を選びます。
墓石になる種類は、国内外で300種類以上もあります。最近では安価な外国産が増えています。外国産だと安価で質が悪いイメージがありますが、国内産よりも吸水率が低く耐久性に優れた種類もあります。
墓石には多くの色があり、選んだ色によってお墓の印象が変わってきます。白系や黒系を選ぶ人が多いですが、最近では自分の好みを重視して選ぶ人が増えていきます。同じ色でも光沢や模様によって変わります。墓石を決める時は、必ず実物を見てから決定しましょう。
少し専門的な話になりますが、墓石を選ぶ時は「圧縮強度」「吸水値」「見かけ比重」の数値を見るとわかりやすいです。石選びに迷ったら、数値を比較して絞り込んでいく方法もあります。
墓石の文字
長方形をしている棹石には「〇〇家之墓」など家名を彫って使います。宗派によって刻む文字が違います。天台宗は家名の上に大日如来を表す「ア」または、阿弥陀如来を表す「キリーク」の梵字を彫ります。梵字を入れない場合は「南無阿弥陀仏」と彫ります。
真言宗は、家名の上に大日如来を表す「ア」を刻み、浄土宗は、家名の上に阿弥陀如来を表す「キリーク」の梵字を彫ります。浄土真宗では梵字は使いませんが、「南無阿弥陀仏」「具会一処」「〇〇家総廟」と彫ります。横の部分に家名を入れて、法名を彫っていきます。
石材店を活用する
お墓を何度も購入する人は少なく、多くの人が初めての買い物になります。墓石の種類はとても多く、カタログなどで見ても絞り込めないでしょう。墓石にはそれぞれ特徴があり材質が異なります。墓石選びで困ったら、石材店に相談してみましょう。良心的な石材店を選んでアドバイスしてもらうと良いでしょう。少しでも失敗を減らすためにはプロの助言が必要です。
良心的な石材店の見分け方
石材店は親身になって話を聞いてくれるお店を選びます。わかりやすい説明で、石の事や仏事の説明をしてくれる石材店が安心です。国産の石で墓を建てるなら、「産地証明書」が付く石材店を選びます。
具体的に話が進んだら、設計図や画像を使って説明をしてもらいます。墓地をきちんと確認してアフターフォローまでしてくれる石材店が安心です。
契約を急がせたり、値段の話ばかりする石材店は良いお店とは言えません。一店の石材店だけでは不安な時は、必ず同じ大きさの墓石で、同じ石を使った施工方法で見積もりをとりましょう。その見積書を比較して決めれば良いでしょう。必ず同じ条件で見積もりを取ることが重要です。