恥をかかない!葬儀のマナーと流れ

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葬儀に参列する時、マナーに悩むことが多いでしょう。葬儀は故人の冥福を祈る儀式です。親しくしていた人が亡くなった時には、駆けつけて成仏を祈りたいです。葬儀の時に恥をかかないように、マナーを覚えて参列しましょう。

 

通夜

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最近の通夜は「仮通夜」と「本通夜」の2日間営むことが増えてきました。東京などでは告別式と同じ位弔問客が参列する事もあり、告別式と同じように祭壇を飾るケースが増えています。

 

通夜の流れ

かつての通夜は夜通し行う儀式でしたが、現在では故人の知り合いが遠い所に住んでいる事もあり、告別式へ参列する事が難しいケースもあります。このため、一般の弔問客は通夜のみ参列する事も増えています。

 

最近では通夜も簡素化されており、1~2時間程度で終了します。告別式に参列できない人は、通夜だけに参列してもマナー違反にはなりません。通夜の流れはどのようになっているか確認しましょう。

通夜前~通夜当日

一般的に通夜を営むときは、葬儀社等に依頼します。葬儀社の担当者と準備を行います。通夜当日は世話役に受付をお願いし、現金を管理してもらいます。冬の通夜ですとコートを着てくる参列者が多いので、手荷物も預かってもらいます。

僧侶入場

通夜会場に一同が着席をし僧侶を待ちます。この時、喪服を着用して故人との血縁の近さを考え、家族単位で席を決めます。祭壇に向かって右側に遺族が座り、左側に葬儀委員長や職場関係、友人が座ります。通夜開始時刻になると葬儀社の方が僧侶を呼びます。

 

読経

僧侶による読経が始まります。読経が終わると、僧侶か葬儀社の人から焼香を誘導されます。喪主から順に親族、参列者が焼香をします。この時、喪主は一般参列者に黙礼をします。

 

法話

法話はある時と無い時があります。僧侶から法話がある時は、読経や焼香の後に行われるでしょう。遺族や参列者は静かに聞きます。この時、世話役をお願いされている人は、焼香の済んだ参列者を通夜ぶるまいの会場に案内したり、泣き出している子供を控室に案内します。

 

僧侶退場~喪主挨拶

僧侶は読経や法話を終えると退席します。遺族はその場で見送り、僧侶が退場したら喪主は参列者に挨拶をします。挨拶の内容は、故人に代わってお礼や感謝を伝えます。挨拶が終わったら、通夜ぶるまいの席へ誘導します。

 

通夜ぶるまい

通夜ぶるまいは1時間ほど行うもので、喪主から参列者へ感謝をこめた接待のようなものです。食事や飲み物を準備して、故人を偲ぶ席にします。ある程度の時間が経ったら、喪主はしめの挨拶をします。

棺守り

参列者や世話役が帰宅して遺族だけが残ったら、夜を通して灯明と線香の火を絶やさないように棺を守ります。翌日は葬儀が行われますから、交代で棺守りすると良いでしょう。

葬儀から告別式

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告別式のスタイルやマナーは、宗教や宗派によって異なります。仏教は焼香を行いますが、神式は玉串奉奠の儀式を行います。また、キリスト教式は献花をして死者の冥福を祈ります。

 

告別式に出席する時は、喪主のしきたりに従って参列します。細かな点まで完璧に従う事が難しくても、常識的なマナーを心得ておけば恥をかくことはありません。

 

告別式の流れ

一般的な告別式の流れは、斎場などで告別式を行い、喪主や親族は告別式が終わったら火葬場に移動します。お通夜の時と同じように、葬儀の担当者や世話役と事前に打ち合わせをしてスムーズに進行できるようにしましょう。

受付~開式

世話役を頼まれた人は、告別式の開始時刻30分前から受付が開始できるように準備します。会計係は信頼できる人に頼み、トラブルが無いように管理します。

 

遺族や参列者は着席をして僧侶を待ちます。祭壇に向かって右側が遺族と親族席、左側が葬儀委員長や職場関係者、友人などです。時間になったら僧侶を呼び込み、葬儀社の人が開式の辞を述べます。

 

読経~弔辞

僧侶による読経が始まります。宗派によって時間が異なりますが、40分から1時間程度になるでしょう。読経の中で個人に戒名が授けられます。遺族や参列者は故人の冥福を祈ります。

 

読経が終わると弔辞を述べる人が紹介され、壇上で弔辞が述べられます。弔辞を述べる人は、故人と親しかった友人や会社の上司など、喪主が選んでお願いします。弔辞が終わると弔電が読み上げられます。

 

読経~焼香~閉式

ふたたび僧侶の読経が始まり、喪主から焼香します。開式から親族までの焼香が葬儀になり、一般参列者が焼香した時点で告別式に変わります。

 

焼香が終わると僧侶は退場し、葬儀社担当者が閉式の辞を述べて終わります。一般参列者は外へ出て出棺を待ちます。

 

出棺

棺を祭壇から降ろしてお別れの儀を行います。出館は、遺族や親族など親しい人で行います。棺の中に花や故人が愛用していた物を入れてあげ、最後のお別れをします。釘を打って棺の蓋を閉じます。

 

棺の搬出~遺族代表挨拶~出棺

棺の搬出は、親族など男性数人で霊柩車へ運びます。棺の後に位牌を持った喪主、遺影持った遺族が続きます。遺族代表挨拶は喪主が行うのが一般的ですが、喪主が妻の場合は子息が行う事もあります。

 

挨拶の内容は、故人との関係や参列者へのお礼など、故人に代わってお礼を伝えます。挨拶が終わったら車へ乗りこみ出棺します。

 

通夜や告別式の服装

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突然の訃報で参列する時、通夜の場合は平服でもマナー違反になりませんが、やはり冠婚葬祭用のスーツを着用したほうが無難でしょう。遺族は喪服や準喪服を着用する事になります。

 

冠婚葬祭用のスーツを着用したら、小物類も黒で統一します。ネクタイや靴下、ストッキング、バッグなども黒で統一しましょう。この時、子育て中の人はマザーバッグなど普段使用しているバッグを持って行くか迷います。派手な色の場合は、黒のバッグに入れて持参すると良いでしょう。

 

また、通夜だけに参列する場合、仕事先から駆け付ける場合もあります。その場合、喪服を着用するのが難しい場合は、地味な服装を選ぶようにしましょう。黒や紺、グレーなどの色を選びます。参列者はできるだけ地味な服装を心掛けていればマナー違反にはなりません。

 

葬儀の靴

葬儀で履いていく靴は地味なものを選びます。女性はパンプスを履きますが、金具が付属していない靴を選びます。おしゃれをする場ではありませんから、シンプルな黒のパンプスでかまいません。

 

葬儀のアクセサリー

葬儀でアクセサリーを付けるのは、結婚指輪だけです。最近は真珠のネックレスを着用する人が増えていますが、喪を繰り返すと言うイメージにならないようなデザインを選べばマナー違反にはなりません。

 

女性はメイクを控えめにして、香水やネイルはしません。どのようにしたらよいか迷ったら、シンプルで地味な方を選びましょう。

葬儀の数珠

葬儀に必要な数珠は、108個の珠数からなる本式数珠と略式数珠があります。略式数珠のタイプは全ての宗派で使えるので、用意しておくと良いでしょう。数珠はお焼香の時に必要で、念仏の回数を記憶するために使われています。

 

仏教徒以外の人は、数珠を持たなくてもマナー違反にはなりません。数珠は貸し借りできないので、必ず自分の数珠を持って行きましょう。数珠を選ぶ時は、男性は大きい珠の数珠を女性は小さい珠を選びます。色は好みでかまいません。最近では100円ショップでも売られているので、ひとつ用意しておくと良いでしょう。

葬儀のハンカチ

お通夜や告別式にハンカチを持って行くとき、何色にするのか迷います。ハンカチは白か黒の無地か同色の刺繍やレースをあしらったものを選びます。

 

少し前まで白色が一般的でしたが、最近では喪服と同色の黒色のハンカチが一般的になっています。冠婚総裁用のハンカチも販売されていますから、ひとつあると便利でしょう。

 

白や黒を持っていない場合は、淡いピンクや水色でもかまいません。赤や緑の原色などは避けて地味な色合いを選びます。デザインはシンプルものを選び、ラメなど光る物はマナー違反とされます。

和装はマナー違反か?

普段から着物を着ている人は、葬儀に参列する時に和装で出かけたい人もいます。しかし、参列者の場合、遺族よりも格式が高い服装は着用しないのがマナーです。万が一、和装で行って、遺族がブラックフォーマルを着用していたら失礼なことになります。自分の好みで服装を選ぶのではなく、一般的なブラックフォーマルを選んでおけばマナー違反になりません。